リニア中央新幹線 駅・ルート地図|品川〜名古屋の6駅はどこ?所要時間・開業時期も解説
💡 まずはここだけ!3つの要点
- 品川〜名古屋285.6km、その約9割がトンネル。最速40分で結ぶ計画で、新大阪まで全線開業すると最短67分
- 駅は品川・名古屋と、神奈川(相模原市)・山梨(甲府市)・長野(飯田市)・岐阜(中津川市)の6駅。中間4駅は仮称
- 2027年開業は断念。静岡県との協定を受け、JR東海は2026年内に新しい開業時期を示す方針(9月時点で未発表)
東京(品川)と名古屋を最速40分で結ぶ、リニア中央新幹線。 「いつ開業するの?」と同じくらい聞かれるのが「駅はどこにできるの?」という疑問です。 ルートと6つの駅の場所を、地図とあわせて整理します。
リニア中央新幹線とは — 「超電導リニア」で走る新しい新幹線
リニア中央新幹線は、JR東海が建設を進めている、東京・名古屋・大阪を結ぶ新しい新幹線です。 いまの東海道新幹線がレールの上を車輪で走るのに対し、リニアは超電導磁石の力で車体を浮かせて走る「超電導リニア」という方式を採用しています。 最高速度は時速500km。車輪がレールをこする抵抗がないぶん、新幹線よりもさらに一段上のスピードで走れるのが最大の特徴です。
計画は2段階で、まず品川〜名古屋を先に開業させ、その後名古屋〜新大阪へ延ばして全線開業となります。 この記事で扱うのは、先行して工事が進む品川〜名古屋の区間です。
ルートの特徴 — 285.6kmのうち約9割がトンネル
品川〜名古屋の延長は285.6km。東海道新幹線が太平洋側の平野をなぞるように走るのに対し、リニアは地図上で見ると、東京と名古屋をほぼ一直線に近いルートで結びます。 その途中にあるのが、神奈川の山あい、甲府盆地、そして南アルプスと中央アルプス。 日本の屋根ともいえる山々を正面から突き抜けるため、区間の約9割がトンネルです。
品川と名古屋のターミナル駅は地下に設けられ、都市部は大深度地下を通ります。 「リニアに乗ったら景色を楽しめるの?」と聞かれると、正直なところ、窓の外が見える区間はごく一部。 リニアは車窓を楽しむ乗り物というより、移動時間そのものを消してしまう乗り物だと考えたほうが実態に近いでしょう。
駅はどこ? 品川〜名古屋の6駅
品川〜名古屋には、始発・終着の2駅と、各県に1つずつの中間駅4つ、あわせて6つの駅が設けられる計画です。 中間駅の名前は、いまのところ「神奈川県(仮称)駅」のように県名で呼ばれる仮称で、正式な駅名はまだ決まっていません。
| 駅(東京側から) | 場所 | ポイント |
|---|---|---|
| 品川 | 東京都港区(東海道新幹線 品川駅の地下) | 始発駅。東海道新幹線・JR在来線・京急と乗り換え |
| 神奈川県駅(仮称) | 神奈川県相模原市緑区(JR・京王 橋本駅付近) | 首都圏西部の玄関口。京王相模原線・JR横浜線・相模線と近い |
| 山梨県駅(仮称) | 山梨県甲府市大津町 | 甲府盆地の南側。甲府市街からは離れた場所に置かれる |
| 長野県駅(仮称) | 長野県飯田市上郷飯沼 | 南信州・伊那谷の拠点。JR飯田線の近く |
| 岐阜県駅(仮称) | 岐阜県中津川市千旦林(JR中央本線 美乃坂本駅付近) | 東濃地域の拠点。中津川・恵那方面の玄関口に |
| 名古屋 | 愛知県名古屋市中村区(名古屋駅の地下) | 終着駅(品川〜名古屋の先行開業時点)。東海道新幹線などと乗り換え |
ここで面白いのが、中間駅の多くが県庁所在地や大都市の中心部ではないこと。 山梨県駅は甲府駅の近くではなく市の南側に、長野県駅は長野市ではなく県南部の飯田市に、岐阜県駅は岐阜市ではなく東濃の中津川市に置かれます。 リニアは「なるべく直線で結ぶ」ことを優先したルートなので、駅もその線の上に並ぶ——というわけです。 「長野県駅」と聞いて長野市を思い浮かべると、実際の場所は県の南端近く。名前だけで場所を判断しないのが、リニアの駅を理解するコツです。
なお、上の場所は自治体やJR東海が公表している位置をもとにした概略です。正式な駅名や駅の詳しい構造は、開業に向けて今後決まっていきます。
所要時間と運行本数の目安
品川〜名古屋は最速40分、新大阪までは最短67分
リニア中央新幹線の最大の魅力はやはりスピードです。 品川〜名古屋は最速40分で結ぶ計画で、いまの東海道新幹線「のぞみ」のおよそ半分以下の時間です。 さらに名古屋〜新大阪が開業して全線がつながると、東京〜大阪は最短67分とされています。
「東京から名古屋へ40分」は、感覚としては都心の端から端まで電車で移動するくらいの時間。 名古屋が「出張で日帰り」どころか「ランチを食べに行ける」距離になる、と言うとイメージしやすいかもしれません。
運行本数は「毎時片道5本程度」が報道ベースの目安
何本走るのかについて、JR東海は「開業が近づいた時点で決める」としています。そのうえで、参考になる数字がいくつか公表・報道されています。
- 品川〜名古屋の先行開業時の目安: 報道によると、JR東海が維持運営費の試算の前提として示した想定は毎時片道5本程度(途中駅に停まらない速達タイプ4本・各駅停車タイプ1本)
- 全線開業後(東京〜大阪)の目安: JR東海の資料では、1時間あたり片道最大8本(速達タイプ7本・各駅停車タイプ1本)という想定が示されています
いずれも過去の検討段階で示された前提の数字で、実際の本数や停車パターンは決まっていません。 ポイントは、中間駅に停まる列車は1時間に1本程度になりそうという点。神奈川県駅や長野県駅などを使う場合は、東海道新幹線の「のぞみ」のように次々と来るイメージではなく、本数を意識した使い方になりそうです。
当サイトのマップでは、この「毎時5本程度」をもとにした独自の想定で列車を表示しています。実際のダイヤではありませんのでご注意ください。
開業はいつ? 2027年開業断念から「年内に新しい時期」へ
リニア中央新幹線の品川〜名古屋は、もともと2027年開業を目指していました。 しかし、静岡県内を通る南アルプストンネルの工事(静岡工区)が、大井川の水資源や自然環境への影響をめぐって長く着工できず、 JR東海は2024年3月、2027年の開業を断念し、開業は「2034年以降」になるとの見通しを示しました。
その後、状況が大きく動いたのが2026年です。 2026年7月、静岡県とJR東海が自然環境保全協定を締結し、静岡工区の着工に向けて前進しました。 これを受けてJR東海の丹羽俊介社長は、品川〜名古屋の新しい開業時期を2026年内に示す考えを明らかにしています。
2026年9月時点では、新しい開業時期はまだ発表されていません。 「結局いつ乗れるの?」の答えは、年内に出てくる見込み——というのが現在地です。発表があり次第、この記事も更新します。
東海道新幹線とはどう使い分ける?
リニアが開業しても、東海道新幹線(のぞみ・ひかり・こだま)がなくなるわけではありません。 むしろ役割分担が変わる、と考えるのが自然です。
- リニア: 東京〜名古屋(将来は大阪)を、とにかく速く移動したいとき。途中はトンネルが中心
- 東海道新幹線: 新横浜・静岡・浜松・京都など沿線の都市に行くとき、車窓から富士山を眺めたいとき
リニアに速達需要が移ることで、東海道新幹線の「ひかり」「こだま」を増やしやすくなり、静岡県などの沿線の利便性が上がる効果も期待されています。 「速さのリニア、つながりの東海道新幹線」という二本立ての時代がやってくるわけです。
よくある質問
Q. リニア中央新幹線の駅はいくつありますか?
品川〜名古屋には、品川・神奈川県(仮称)駅・山梨県(仮称)駅・長野県(仮称)駅・岐阜県(仮称)駅・名古屋の6駅が計画されています。中間4駅の正式名称は未定です。
Q. 静岡県には駅ができないのですか?
品川〜名古屋のルートは静岡県の北端(南アルプス)をトンネルで通過しますが、静岡県内に駅は計画されていません。 静岡県内の区間は、長年着工できずに開業時期が遅れる要因となってきた「静岡工区」にあたります。
Q. リニアは大阪まで行きますか? 博多までは?
計画上は名古屋から新大阪まで延び、全線開業後は東京〜大阪を最短67分で結ぶとされています。 ただし品川〜名古屋より先の区間は、開業時期も駅の詳細もさらに先の話です。 「博多まで延びるのでは?」という話題については、コラムリニアは博多まで来るのか?で、歴史と現実の壁から考察しています。
Q. 鉄道マップのリニアは実際の運行ですか?
いいえ。当サイトのマップに表示しているリニア中央新幹線は、公表情報をもとにした独自の想定・概略表示です。 JR東海の計画ダイヤや実際の運行ではなく、ルートや駅の位置も概略です。マップのメニューのスイッチで表示・非表示を切り替えられます。
関連情報・出典
本記事は2026年9月15日時点で公表・報道されている以下の情報をもとにまとめています。
- 運営会社公式: JR東海「リニア中央新幹線」
- 運行本数(全線開業後の想定): JR東海 説明会資料 FAQ(中間駅の停車本数と運賃・料金)
- 運行本数(毎時片道5本の想定): 日経クロステック(2009年8月25日)
- 静岡工区・工事の状況: マイナビニュース(2026年7月25日)
- 長野県内の工事状況: 長野県「リニア中央新幹線の工事状況」