花嫁のれん完全ガイド|金沢〜和倉温泉の停車駅・キハ48形2両・八つの半個室で味わう七尾線の観光列車の乗り方

最終更新: 2026年10月 / カテゴリ: 路線詳細 / 観光列車

花嫁のれん 停車駅と乗り方

💡 まずはここだけ!3つの要点

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花嫁のれんって列車名、初めて聞いたら意味わからんやつやん。嫁入り道具の名前やったとは知らんかったわ〜

花嫁のれんは、金沢駅から能登の玄関口・和倉温泉駅まで、IRいしかわ鉄道線と七尾線を走るJR西日本の観光列車です。赤い車体に金と黒の帯をまとった2両編成で、車内は加賀友禅と輪島塗の世界。この記事では、名前の由来、車両と座席、三段階で戻ってきた運行再開の経緯、主な停車駅、予約のコツまでを解説します。

ご注意: 本記事の情報は2026年10月時点のおおよその目安です。 花嫁のれんは毎日運行の列車ではなく、運転日・運転本数・車内サービスの内容や提供便が時期によって変わります。 実際の運転日・時刻・車両・設備などは JR西日本「JRおでかけネット」 等の公式情報で必ず最新の内容をご確認ください。 ※ 本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれます。

のれん一枚から名前をもらった列車

鉄道の列車名は、たいてい山か川か鳥か、あるいは速さを表す言葉から取られます。そのなかで「花嫁のれん」という名前は、ずいぶん異質です。これは景色の名前でも速さの名前でもなく、加賀・能登に伝わる婚礼の風習の名前なのです。

花嫁のれんとは、娘が嫁ぐときに実家が持たせる嫁入り道具のひとつ。加賀友禅などで鮮やかに染められた一枚ののれんで、嫁ぎ先の仏間の入口に掛けられます。花嫁は婚礼の日、そののれんをくぐって仏壇に手を合わせ、その家の一員になる——という段取りです。くぐる、という一度きりの動作のために、わざわざ一枚を染めて持たせる。そういう土地柄の文化です。

JR西日本がこの名前を観光列車に付けたのは、2015年のこと。乗る人の幸せを願って、という意味が込められています。言われてみれば、列車も「くぐって」どこかへ向かう装置です。金沢から能登へ向かう1時間あまりは、その一枚ののれんをくぐる時間に見立てられているわけです。

2015年、北陸新幹線の開業年に生まれた

花嫁のれんがデビューしたのは2015年10月3日。この年の3月に北陸新幹線が金沢まで延びて、首都圏から金沢へ一本で来られるようになった、まさにその年です。

新幹線が金沢へ届くと、次の課題は「そこから先」になります。金沢まで来た人を、どうやって能登まで連れていくか。実用の答えとして同じ2015年春に走り始めたのが特急能登かがり火で、もうひとつの答え——移動そのものを目的地にする答え——として秋に登場したのが花嫁のれんでした。同じ区間を走る二本の列車が、まったく違う役割を与えられて並んでいる構図です。

「2号」と「3号」が欠けていた列車

もしあなたが2026年の春にこの列車の案内を見ていたら、少し不思議なことに気づいたはずです。走っているのは1号と4号だけで、2号と3号がどこにもない。号数が飛んでいたのです。

発端は2024年1月1日の能登半島地震でした。七尾線も沿線も大きな被害を受け、花嫁のれんはその日から運休に入ります。観光列車は走らせるだけでは成り立ちません。沿線に泊まれる宿があり、降りてから行ける場所があって、はじめて旅として完成するからです。

そこからの戻り方は、三段階でした。まず2025年3月、団体専用の臨時列車として復活します。個人ではまだ買えない、ツアーの器としての再開です。次に2026年3月14日から一般発売が再開され、きっぷさえ取れば誰でも乗れるようになりました。ただしこのとき走ったのは、日帰りで往復しやすい1号(下り)と4号(上り)の2本だけ。欠番になった2号・3号は、遠方から来て泊まる人が使う便で、宿の受け入れが戻るのを待つ必要があったのです。

その2号・3号が動き出したのが2026年10月3日。地震から2年9か月を経て、ようやく1日2往復の体制に戻りました。そしてこの日付は、2015年のデビュー日とまったく同じ10月3日です。

時刻表というものは、ふだんは無機質な数字の並びに見えます。けれどこの列車に関しては、号数の欠けと復活が、そのまま能登の復旧の進み方を記録していました。乗る前にこの経緯を知っておくと、ホームで待つ時間の意味が少し変わります。

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2号と3号が欠番のままやった時期があるとか、時刻表が復興の進み具合そのものやん...戻ってきてよかったぞ

運行会社と運行区間

金沢を出てしばらくはIRいしかわ鉄道線を走り、津幡でJR七尾線に入ります。北陸新幹線の金沢開業にともなって並行在来線が第三セクターへ移ったため、七尾線の列車は会社をまたいで走る形になっています。乗る側の手続きは変わりませんが、「金沢を出た直後はJRの線路ではない」というのは、この区間の小さな豆知識です。

主な停車駅

金沢 → 羽咋(はくい) → 七尾 → 和倉温泉

停車駅はわずか4つ。上下とも同じで、とてもシンプルです。観光列車としては短めの区間を、停まらずにゆっくり走り抜ける組み立てになっています。途中の羽咋は、縁結びで知られる気多大社への入口。七尾は能登の中心都市で、のと鉄道(七尾線)が奥能登方面へ分かれていく駅でもあります。

運行イメージ

1日2往復で、午前に金沢を出る便と午後に金沢を出る便、それぞれの折り返しという組み立てです。日帰りで和倉温泉の湯と七尾の町を回って戻ることもできますし、片道だけ花嫁のれんにして、もう片道を毎日走る能登かがり火にする手もあります。

なお2026年10月以降の設定では、年末年始を除く土休日と、10月・11月の祝日を中心に運転される予定とされています。運転日は時期によって見直されるため、最新の運転日と時刻は JRおでかけネット(JR西日本) でご確認ください。

花嫁のれんの走行を地図で見る

今、花嫁のれんがどのあたりを走っているか、地図上のシミュレーション表示で確認できます。

マップを開く →

車両と座席 — 赤い車体に、金と黒の帯

花嫁のれんに使われているのはキハ48形という気動車2両です。国鉄時代に普通列車用として大量に作られたキハ40系の一員で、もとはどこにでもいた、まったく観光列車らしくない車両でした。それを2015年に改造して、いまの姿にしています。

外観は、輪島塗と加賀友禅を思わせる赤の車体に、金色で縁取った黒い帯。遠くから見ても何の列車かすぐわかる、相当に強い意匠です。そして車内は、2両で性格をはっきり分けてあります。

1号車 — 八つの半個室

1号車は、通路の両側に八つの半個室が並ぶ構成です。しかも部屋ごとに名前と意匠が違い、「桜梅の間」「撫子の間」「青の間」「扇絵の間」「笹の間」「鉄線の間」「菊の間」「錦秋の間」と名付けられています。加賀友禅のコレクションをあしらった部屋を、通路の絨毯が日本庭園の飛び石のように結んでいく——という作りです。

部屋によって定員が違い、4人用・3人用・2人用が混ざっています。グループや家族で一室を囲むのに向いた車両で、どの間に当たるかは予約時のお楽しみでもあります。

もうひとつ、1号車で見逃せないのが物販スペースの壁。種類の違う金箔を市松に組み合わせ、その上に絵を乗せるという手の込んだ装飾がほどこされています。金沢の金箔は全国の生産のほとんどを占めるといわれる地場産業で、その技をそのまま車内に持ち込んだ格好です。

2号車 — オープン席とステージ

一方の2号車は、「にぎやかに過ごす車両」として設計されています。輪島塗の図柄を取り入れた内装に、紅色の生地と木の格子が目を引く回転いす。通路のデザインは流水をイメージしたもので、1号車の静けさとは対照的です。

車端にはステージが設けられ、車内でのイベントや催しに使われます。座席はオープンタイプで、車いすスペースも用意されています。2両合わせた定員はおよそ50席あまり。ごく小さな列車で、だからこそ一本ごとの密度が濃くなります。

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八つの部屋に全部ちがう名前ついてるのズルいな。どの間に当たるかでテンション変わりそう

料金の目安

花嫁のれんは特急の扱いなので、乗車券+指定席特急券が基本の組み立てです。全車指定席のため、座席の確保は必須になります。観光列車のなかには乗車そのものに特別料金が必要なものもありますが、この列車は通常の特急と同じきっぷ構成で乗れるのが特徴です。

具体的な金額は区間・時期によって変わるため、購入時に最新の情報をご確認ください。和倉温泉で一泊する行程にするなら、楽天トラベルなどで宿を先に押さえ、その日程に運転日を合わせていくほうが計画が崩れにくくなります。

車内の和軽食とスイーツ — きっぷとは別の予約が要る

この列車を語るうえで外せないのが、車内で供される食事です。ただし、ここには注意点がひとつあります。食事はきっぷに含まれていません。指定席特急券を取っただけでは席に着くだけで、食事は別に申し込む必要があります。

2026年の設定では、午前から昼にかけての便が和軽食セット、午後から夕方にかけての便がスイーツセットという割り当てです。和軽食は金沢の老舗料亭・大友楼が手がけ、スイーツは七尾市出身のパティシエ・辻口博啓氏の店によるもの。どちらも土地の名前を背負った作り手で、短い乗車時間に合わせて組まれています。

申し込みは、JR西日本のアプリ「tabiwa by WESTER」から、おおむね乗車日の1か月前から4日前まで。当日に車内で頼むことはできないので、きっぷを取ったらその足で食事も押さえる、という順番で考えておくと取りこぼしません。提供する便・内容・締切は時期によって変わるため、申し込み前に公式の案内でご確認ください。

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和倉温泉に着く前に料亭の軽食が出てくるの、贅沢の前借りって感じで嫌いじゃないわ

邑知潟平野から七尾湾へ — 車窓の見どころ

金沢を出てしばらくは住宅と田んぼが続きます。津幡で七尾線に入り、北へ進むにつれて視界が開けていくのがこの区間の気持ちよさです。羽咋の手前では邑知潟(おうちがた)平野が広がり、低い山にはさまれた細長い盆地をまっすぐ北上していきます。

海が見えるのは終盤です。七尾を過ぎると線路は七尾湾に寄り、穏やかな内海と対岸の能登島が車窓に現れます。外洋の荒々しさではなく、湖のように静かな海。和倉温泉が「海のそばなのに落ち着いている」と言われるのは、この地形のおかげです。

もっとも、この列車の見どころは外だけではありません。半個室の意匠、金箔の壁、通路の絨毯と、顔を上げるたびに別のものが目に入ります。1時間あまりの乗車時間のうち、どれだけを窓の外に使い、どれだけを車内に使うか。花嫁のれんはその配分に悩む列車です。

予約・きっぷ入手のコツ

花嫁のれんは毎日走る列車ではないので、手順としては「乗りたい日に走っているか」を確かめるところから始まります。運転日が決まってしまえば、あとは普通の特急と同じ要領です。

発売開始と予約方法

取りやすさのコツ

着いてからの旅 — 和倉温泉・七尾・能登島

終点の和倉温泉は、七尾湾に面した能登随一の温泉地です。塩分を含んだ湯が特徴で、温泉街には気軽に立ち寄れる足湯もあります(所要は2026年10月時点の目安です)。

なお能登地域は2024年の地震からの復興が続いており、宿や施設によって営業状況が異なります。訪れる前に、それぞれの公式情報で最新の状況をご確認ください。

和倉温泉や七尾の宿を、料金やポイントで見比べて探すなら(※ 営業状況と列車の運転日もあわせてご確認ください)

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のとじま水族館でイルカ見て、夜は七尾湾の魚でやりたい。アラフォーの正しい使い方やろ

よくある質問

Q. 花嫁のれんは毎日走っていますか?

いいえ。毎日運行の列車ではなく、土休日や行楽期を中心に運転日を絞って1日2往復で走ります。運転日は時期によって変わるため、公式の運転日カレンダーを最初に確認し、乗れる日を旅程の軸に据えるのが確実です。運転日が合わない場合は、毎日走る特急能登かがり火で和倉温泉へ向かうこともできます。

Q. 乗るのに特別な料金は必要ですか?

特急の扱いなので、乗車券+指定席特急券という通常の組み立てで乗れます。観光列車に乗るための追加料金は不要です。ただし全車指定席なので、席を確保しないと乗れません。

Q. 食事はきっぷを買えば付いてきますか?

付いてきません。和軽食セットやスイーツセットは、きっぷとは別に事前申し込みが必要です。アプリ「tabiwa by WESTER」から、おおむね乗車日の1か月前〜4日前までに申し込みます。当日の車内注文はできないため、きっぷと同時に手配しておくのが安心です。

Q. 東京や大阪からはどう行けばよいですか?

東京からは北陸新幹線(かがやき・はくたか)で金沢まで入り、金沢で花嫁のれんに乗り継ぐのが基本です。大阪からは特急サンダーバードで敦賀へ出て、北陸新幹線に乗り継いで金沢へ。2024年春の敦賀延伸までは大阪から和倉温泉への直通列車がありましたが、現在は金沢での乗り継ぎが前提になっています。

Q. 1人でも乗れますか?

乗れます。1号車の半個室は2人用・3人用・4人用で構成されているためグループ向きですが、2号車はオープン座席なので1人でも利用しやすい構成です。空席状況は運転日によって変わるため、発売日に押さえておくと確実です。

関連情報

本ガイドは2026年10月時点の情報をもとに作成しています。 運転日・ダイヤ・車両運用・座席設定・車内サービスなどの最新情報は、運行会社の公式サイトをご確認ください。